小木曽クリニック院長の小木曽です。
先日行ったオトガイ修正形成術の写真です。
当院は、顔面輪郭形成術の患者様が全国から来られますが、修正手術は地元よりも遠方からの方が多いのが特徴です。
顔面輪郭形成術に限らず、どのような手術も再手術は初回手術よりも難しくリスクも高くなります。
今回は、他院での典型的なオトガイ先端部中抜き手術後の修正術で、当院では数多く遭遇する手術です。
再手術は術後の骨膜癒着が強く剥離がしにくいのですが、この方の場合は分節骨が中抜きと同時に後方へ移動してあったため裏側の組織剥離操作が通常の直視下ではできず殆どブラインドでの剥離のため余計に難しかったのですが、中抜き接合部に入り込んだ組織や裏側の二腹筋付着部も出血も少なく剥離出来ました。
当院のオトガイ広範囲骨切り術では、オトガイ神経の周囲組織からの剥離分離がポイントになりますが、今回は前回術後の癒着に加えてオトガイ孔から出る神経が細い2本の分枝を伴っていたため神経剥離操作も注意が必要でした。
また通常はチタンプレート固定が一般的ですが、この方はワイヤー固定してあったため、抜去時にワイヤーが途中で切れてしまいそのまま骨切りせざるを得ませんでした。
今回は予想外に中々難しい修正術でしたが、出血も少なく順調に終了し、麻酔から覚めた患者様に腫脹前の結果を見て頂いた時には大いに喜んで頂けました。