今回は24歳の女性のお話です。第一印象は暗~い感じのする方でした。お話を聞いてみると、小学生の時から顔のことでいじめにあったとのことで、楽しい思い出は殆どなかったと言われました。私は歳のせいか小さい頃は楽しい思い出ばかり(?)の自分と比べて思わず同情してしまいました。
診察の結果、先ず暗い印象は目にありました。昔から「目は口ほどにものを言う」というように、人の第一印象は目で決まります。初めて会った時、その人が優しそうな目、元気そうな目、若々しい目をしていると、実際はどうであれ、優しい性格で活力もあり年齢も若く感じるものです。まさに「目力(メジカラ)」は強力です。
その女性は上瞼の皮膚と眼窩脂肪が多くて被っているだけでなく、目瞼下垂といって上瞼を持ち上げる挙筋の力が著しく低下していました。そのために重い瞼を持ち上げようと自然に眉毛を吊り上げるため額には年齢に似合わないシワが沢山出来ていました。またその方の目頭には、日本人の6割ほどに見られると言われているモウコヒダがあって、目の横幅を狭くしているため、目の大きさを更に小さくしかもキツイ印象の目つきになっていました。ご本人には、可愛くて優しい目になるために、眼瞼下垂手術と目頭切開術が適応であることとその方法などを詳しく説明して、手術を受けられることになりました。ところがこの方は、その後手術までに色々な波乱があった為、大変印象に残っています。(次の記事に続く)
今から4年前のことですが、20歳の女性が豊胸術を希望されて来院されました。
「天は二物を与えず」といいますが、その女性はとても綺麗で上品な方でどこかのお嬢さんという雰囲気でしたが、バストが殆どないくらいに小さいのが服の上からでもよく分かりました。
美容外科は初めてということで少々緊張してみえたのでリラックスして頂こうと思い、職業上身につけた経験?から「バストはアンダーが67cmのBですね?」とずばり言ったところ、「すごい!服の上からでも分かるんですか?」と感心されてしまいました。それで緊張が解れたのか、その方が今まで自分の小さなバストでどれ程悩んだか、家が裕福でなくて苦労されたことやアルバイトをしながら大学へ通っていることなどを親しくお話して頂けました。
さて手術当日、私から声をかけて「昨夜はよく眠れましたか?さあ今日は今までの悩みをなくして新しく生まれ変わる日ですよ。」と励まして、手術は順調に進みました。当院では手術中にバストの大きさや形が確認出来るため、途中で見て頂いたところ、突然に泣き出されてしまいました。痛みはないはずなのにと思い聞いてみると、何とご自分のバストを見て感激されたとのことでした。
手術の結果は非常に良好で、最後の検診の日に「先生に出会えて私は今までの人生を変えることが出来ました。本当にありがとうございました。」と言われてまた泣かれてしまいました。
スタッフからは院長は患者さんを2度も泣かせたと言われてしまいましたが、最後の言葉の意味が分かったのが、ある雑誌でその女性が大きなミスコンテストで入賞した姿を見た時でした。今でも私の心に誇りとして残っています。
私は、もう20年近く美容医療に携わっています。クリニックには毎日多くの患者様が来院されますが、日々の診療を通じて色々な方々と出会う中で、数多くの思い出や素晴らしい感動がいつまでも私の心に残っています。
それが私の最も大きな財産であり、私の医療に対する大きな原動力です。
このコーナーでは、そんな思い出の中から少しずつお話しして行きたいと思います。
私の以前からの患者様で、会社を経営されている40代後半の女性がみえます。
その方は、30代で設立された会社のために毎日忙しく働いていて、ふと鏡を見た時に、疲れた自分の顔がどうしても許せないと来院されました。まず、顔のしわにヒアルロン酸を何度か注入されて、その後、頬ミニフェイスリフトを受けられました。その結果に大満足され、後にコメカミリフトを受けられました。
今も時々成長ホルモンを用いたアンチエイジングを受けに来られますが、どう見ても20代後半で、実際より20歳以上若く見えます。外見以上に変わられたのは、その明るく輝く表情ですが、ご本人は性格まで明るくなったと言われています。
やはりどんな女性も「いつまでも若くそして美しく」は永遠のテーマです。
60歳まではこのままで行くと張り切っておられますが、ただ一つ困るのが、いい歳をして独り身の私を案じてか、来院されるたびにお見合いのお話を持って来られることですね。