頬骨の突出は東洋人の顔貌の特徴のひとつとですが、顔が大きく見えるばかりでなくゴツゴツとしてきついイメージを与えるだけでなく、コメカミと頬がこけて老け顔に見えます。頬骨は頬骨体と横へ張り出している頬骨弓で成り立っていて、体部の骨削りで前方への突出はある程度改善しますが、弓部は厚さが7~8mmしかないため、削っても僅かな効果しか得られないばかりか術後の骨の強度が低下してしまうため、一般的にはアーチインフラクチャー(弓部線状骨折法)が行われています。
アーチインフラクチャー法では縮小効果が主に頬骨弓部だけに限られますが、当院のダブルLインフラクチャー法では、頬骨弓部から体部にかけてL字型に大きく骨切り切除して内下方へスライド固定する方法で、顔の左右計を2㎝近く短縮できるため圧倒的な小顔効果が得られます。
一般的なアーチインフラクチャー法 | 当院のダブルLインフラクチャー法 |
---|---|
縮小効果は頬骨弓(アーチ)部に限定的 骨切り部位が頬骨体部と弓部の移行部のため、弓部が急に凹んだ状態になり骨削りによるスムージングが必要。 縮小効果は頬骨弓部のみで、頬骨体部は変化が少ない。 手技的には単純で平易。 |
縮小効果は頬骨体部から弓(アーチ)部に至る広範囲 骨切り部位は頬骨弓部から体部前面に至り、L字型に長く幅広く切除し頬骨全体を内下方へ移動するため、縮小効果は頬骨全体に及ぶ。 L字型に合計4回の骨切りが必要なため、複雑で精密な手技が要求される。 |
頭部3D CT検査、頭部X線検査、心電図、各種血液検査など
全身麻酔
約3時間~4時間
圧迫固定 | 術後3日間はフェースバンデージにて強く圧迫して腫れを予防します。 |
ドレーンチューブ | 血腫予防のため、まれにドレーンを留置することがあります。 |
痛み | 殆どの場合、術後の痛みは軽度な鈍痛程度で、2~3日をピークに徐々に軽減して行きます。 |
鼻出血 | 上顎洞を骨切りするため、術後1~2日ほど鼻出血が出ることがありますが、自然に止まります。 |
腫れ | 1週間をピークに2週間くらいで退いて来ます。 |
うがい消毒 | 術後は2週間、毎食後イソジンでうがいを励行して頂きます。 |
抜糸 | 口腔内は吸収糸縫合のため抜糸不要です。また耳前部は真皮縫合ため抜糸はありません。 |
検診 | 翌日、1か月後、6か月後 |
シャワー・入浴 | シャワーは翌日から、入浴は3日後から。 |
痺れ | 手術で下眼窩神経付近を剥離するため、術後しばらくの間頬の感覚が鈍くなります。個人差はありますが、通常は術後2週間くらいから3か月位で徐々に回復して来ます。 |
術後6カ月検診時に頭部3D CT検査を行います。
頬骨の前方への突出のみが大きく、横への張り出しが少ない場合は、頬骨体の突出部のみを削るだけである程度の効果が出ます。骨は削るだけでは高率に再生する恐れがあるため、オステオトームや電動プレーンを用いて過矯正気味に削ります。
頭部3D CT検査、頭部X線検査、心電図、各種血液検査など
全身麻酔または静脈麻酔
約1時間
圧迫固定 | 術後3日間はフェースバンデージにて強く圧迫して腫れを予防します。 |
痛み | 骨切り手術よりも軽度で鈍痛のみです。 |
腫れ | 3~4日をピークに1~2週間で退いて来ます。 |
うがい消毒 | 術後は2週間、毎食後イソジンでうがいを励行して頂きます。 |
抜糸 | 吸収糸のため抜糸は不要です。 |
検診 | 翌日、1か月後、6か月後 |
シャワー・入浴 | シャワーは翌日から、入浴は3日後から。 |
痺れ | 手術で下眼窩神経付近を剥離するため、術後しばらくの間頬の感覚が鈍くなります。個人差はありますが、通常は術後2週間くらいから3か月位で徐々に回復して来ます。 |
術後6カ月検診時に頭部3D CT検査を行います。